侘び寂びってなんですか
満月が "full moon" なら新月は"null moon" だろうと思っていたら、普通に日本語と一緒で "new moon" と言うそうですね。小道具衣装担当です。
テーマは「月の見える夜」とのことですが、生憎私の部屋は北向きなので、普通に夜を過ごしていると月が見える瞬間ってないんですよね。ただ、旅先とかで夜遅くふらっと外に出て、白い月がぼやぁっと光ってるのを見ると、わからないなりに侘び寂びってこんなもんかなぁなんて気持ちになるものです。あとは真っ昼間なのに青白い月が浮かんでるときもありますね。小さい頃気になって理由を調べたような気がするんですが、もう忘れてしまいました。歳ですね。
話すことがないので受け売りの話をしようと思います。夏目漱石が「I love you」を「月が綺麗ですね」と訳した、という逸話は非常に有名ですが、実際にそういう文献があるわけではなく都市伝説的なものにすぎないそうです。ただ愛情表現のメタファーに月を使うのは日本だけではないようで、ジャズの名ナンバー「Fly Me to the Moon」は "In other words I love you" という表現で締められており、「私を月に連れてって」が「愛してる」の婉曲表現みたいに使われてるんだそうです。月の名前にとどまらず愛する二人が月を愛でるっていう構図も万国共通なんだなぁ、と思う一方で、「綺麗ですね」と「連れてって」じゃだいぶ押しの強さが違うんじゃないかとも思ってしまいます。これが侘び寂びってやつなんですかね。
最後に書いてる途中で見つけた小ネタを一つだけ。iPhoneをお使いの方は、デフォルトで入っている「翻訳」というアプリに日本語と英語をセットして、「月が綺麗ですね」と入力してみてください。小粋なんだか小癪なんだかわかりませんね。小道具衣装担当でした。
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