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2月, 2019の投稿を表示しています

楕円的叩き

こんにちは。舞台1年の中西です。 先日、発酵と経済をテーマにした雑誌を読みました。真円のような潔白な世界ではなく、焦点が2つある楕円的な世界を提唱するアクロバティックな内容でした。楕円の二焦点が、菌と資本主義だというわけです。 世界が発酵と経済から成り立っているかは知りませんが、軸を2つ据えるという考え方はしっくり来ます。 一見相反するようなものも、両方大切にし両方叶えることができるし、そうするべきだと思うことが多々あるからです。 舞台は、楽しいけど大変、大変だけど楽しいセクションです。 ひと月叩きを続けていると、ちゃんと・地道に・まじめに作業をするということと、楽しむということが、全く相容れないもののように感じることも(時に)ありました。だけど、作業をすればその分進捗が生まれるし、丁寧に脚を叩けばその分直とりも早くなる。気持ちに余裕ができ、叩きを楽しむことができるようになる。この一か月を振り返ると、楽しいと大変がちゃんと両立していたように思います。 楽しさと大変さが両立するって、貴重なことではないでしょうか。

※この映像はイメージです

こんにちは、映像18の船曳です! 私はほぼ毎日叩き場にいるのですが、そこで他劇の方に「18舞台屋はプリズムっぽいね」と言われることがあります。 はて、『プリズムっぽい』とは? 聞いてみると、『家族』『のんびり』『優しい世界』など、皆さん色々とイメージを持っているようですよ。一体どこからそんなイメージがやって来たんでしょうね~ でも、イメージってそんな言葉一つで伝わるものではないですよね。言葉だけだと、相手の頭の中にあるものに置き換えられてしまいますから。例えば『家族』という一言だけでは、『絵に描いたような仲良し家族』かもしれないし、『血は繋がっていないけど、盃を交わすと兄弟になれるんだ!な家族』かもしれないし、『親の再婚で出来た弟は同じクラスの気になるアイツで—!?な家族』かもしれないですよね。 言葉だけでは伝えきれない、そんなときに一番適しているのは我がセクション映像ですね!!!視覚は人間の情報入力の8割を占めるといいますし! 作演の思い浮かべる情景を、役者たちの背景を投影する映像セクションのお仕事はとても好きです。でも、なかなか思ったように映像を作れません。まだまだですね。作演のイメージに沿った映像を作れるよう、これからも精進していきます! それでは、3/3,4駒場小空間にてお待ちしております。 映像18    船曳

不自然

こんにちは、18小道具野口です。 突然ですが、場所に対して自然なものよりか不自然なものの方が印象に残ること、あると思います。 「自然」は例えば、玄関に靴が置いてあっても特に気にならないなということです。逆に「不自然」は、ディズニーランドから出てきたであろう人が住宅街の夜道でカチューシャをしていたら、見ますよね?ということです。これはどちらかというとカチューシャをしている側の気持ちにぐっと来そうですね。 …恐ろしいですね。気をつけたいものです。 マイベスト不自然は、高校生のとき最寄り駅から家に行く歩道(広めの二車線道路の隣にあり歩行者用と自転車用に分けて線が引いてある)の脇に冬瓜が落ちていたことです。しばらくあったのですが、だんだん朽ちていきました。その時期は学校帰り自転車でその道を走ると何となく土に還っていく冬瓜を眺めたものです。冬瓜であるのがなんとも良かったです。 ちなみにその道には豆腐や葱も落ちていたことがあります。鍋でしょうか。 特にこの作業場日誌に重大な発見はないのですが、印象に残る方法は様々だなという教訓を得ました。得たことにします。印象に残らなきゃいけないということではありませんが、一つの方法として。道に冬瓜が落ちているのが日常である人が大多数だったら先に述べた状況は不自然に写らないでしょうから、「共通の自然」も加えて必要になってきます。何か自然で何が不自然か、いろいろな規模・方向の視点から見ていくのも面白そうです。 …不自然な世界の中で一つだけ自然なものがあったらそれは自然なのでしょうか。場に対しての不自然が勝りそうな気もします。 咲いている草花のような小道具も、 落ちている冬瓜のような小道具も、 かわいがっていきたいと思います。 題名が不自然……少し不自然。 野口

部屋とYシャツと私

こんにちは!衣装の大友です。 1つ前のディズニー風作業場日誌を指示した張本人の音響チーフでもありますが、今回は衣装のターンでこの日誌を書きます。 初めての作業場日誌はどきどきです。 懐メロからタイトル拝借したし、服のことについて書きます。 私はおそらく一般の人より、服のことが好きです。こだわりがあるという意味の好きというよりは、単に服そのものが好きです。 私の今までの思い出は、服と一緒にある気がしています。 小学校の卒業式で着た、当時流行りのアイドルの制服みたいなやつ 中学の部活中に絵の具で汚しまくった学校指定のだっさいジャージ 高校の運動会で激しい闘いの末破れたクラスTシャツ 受験期の追い込み時期の、暖かさ重視の裏起毛のパーカーと120デニールのタイツ 大学受験試験の時の文字が入っていないシンプルな服 大学で初めて友達を作る日の、The 女子大生な花柄のスカート プリズムの顔合わせで着ていた服も覚えています、緑チェックのセットアップとカーディガン それらの服を見れば、思い出がふっと蘇ってきます。その時どんな気持ちだったかとか何を考えてたとか、緊張してたとか悩んでたとか困ってたとか、楽しかったとか悔しかったとかいろいろ。 物を見て思い出を振り返ることは一般的によくあることで、プリクラとかお土産のキーホルダーとかが典型でしょう。 でも私にとっては服が、私の思い出もその時の私のことも知っている1番の存在です。 服は私と一緒に、私にくっついて、様々な出来事を経験しているので、いろいろなことを見透かされているような気がしてしまいます。 そんなに服に興味がなかったり何でもいいだろって思ってたりする人には全く分からない感覚かもしれません。わけわかんねー(笑)って馬鹿にするレベルかも。 だけど私は服が持つパワーを信じているし、 そのパワーをなるべく多くの人に知ってほしいなと思います。 つまづいた時や一歩踏み出せない時、ネガティブな感情を持った時に、部屋にある服を整理するという理由づけをして、あるだけ服をぜーーーんぶ出して並べてみます 「この服はあの時着てたな~」 「テンションあげたい時にはこの服選びがちだな~」 「いつ見てもこの服はやっぱりお気に入りだな~」 とか考えると、私の場合ネガティブな感情やモヤモヤは小さくなります

Imagination + Engineer=???

皆さ~ん、こんにちは! 18音響がお送りする、劇工舎プリズム作業場日誌へ~ようこそ! 音響セクションは、可愛いスピーカーの仲間たちと一緒に、プランにそって音楽を探しては流し、流しては探しを繰り返す、大変スリリングなセクションです!  ………………。 改めましてこんにちは、18音響のたけいです。 チーフから、【ディズニーのキャストさん風に作業場日誌を書く】という司令を受け、ちょっと頑張ってみました。出来はまだまだですね…別に音響スリリングじゃないですし……これからも精進するので、温かく見守っていてください。 さてさて、何となく察しはつくと思いますが、私はディズニー映画とか、ディズニーリゾートが好きです。それこそキャストさんはずっと私の憧れの存在だし、小学生の頃の愛読書はパークのガイドブックとか、なぜディズニーは成功したのか的なビジネス書でした。今もだなぁと書いていて思いました。 ディズニー好きと一言で言っても、ディズニーの何が好きなのか、というのは人によって違います。 言葉で説明するのが難しいのですが、私はディズニーリゾートの風景を見るのが好きです。建物の外装・内装とか、ショーウィンドウとか道端のオブジェ(?)とかを見たり写真を撮ったりしながらただパークを歩き回る、というのが私の好きな過ごし方です。 アトラクションやレストラン、ショップなどなど、ディズニーリゾートの建造物 は「イマジニア」と呼ばれる人達が作っています。イマジニアさん達はゲストに楽しんでもらうために、パークのあちこちに工夫を凝らしています。実際に存在する場所を モデルにしてたり、細かいストーリーに基づいた装飾、小物があったり、ちょっとしたジョークが隠されていたり……BGMなども工夫されていたりします。 私はこういうイマジニアさん達のこだわりを見て回るのが大好きなんです。 夢と魔法で出来ているように見えるディズニーリゾートも、莫大なお金と時間と労力を使ってその空間を作り出している人達がいると思うと、見え方が全然違います。風景を通して、イマジニアさん達の努力や遊び心が見えるような気がしてきます。 今回の新人公演において(もしかしたら全ての演劇において)、舞台に立つ役者が文字通りキャストだとしたら、作演はウォルト・ディズニーで、この作業場日

紙フェチ

はじめまして。 18 制作チーフの大野と申します。 さて、早速ですが私は、 500 枚 450 円のコピー用紙のざらつきが好きです。もちろん、つるりとした薄手の紙をなでるのも好きです。マットな光沢のある紙を、親指と人差し指でつまむのだって大好きです。 制作というセクションは、多くの紙に触れるものなのだと思います。 仮チラに本チラ、折り込みで触れる他の劇団様のチラシ。デコラに置く仕込み図や、お手伝いさんに名前を書いていただく紙など、色々な紙に触れます。 この紙はなぜチラシに選ばれたのでしょうか。このデザインがなされる意味は何でしょうか。名前を記してくださった方はどのような方でしょうか。この灯台の印を書き込んだ人はどれだけ悩んだことでしょうか。仕込み図に記す舞台の形を決めるため、どれほど心を砕いたのでしょうか。などなど。 いろいろな紙に触れるたびに、いろいろなことを考えます。 さて、ただいま折り込んでいる本チラシは厚めでいて表面に抑えた艶のある紙が選ばれています。細部までコダワリィが詰まった一品です。 当日パンフレットはどんな紙の、どんな物になっているのでしょうね? 少しでも気になった方はぜひ、新人公演にいらしてください。 3 月 3 日(日) 14 時と 19 時       4 日(月) 13 時と 18 時 駒場小空間にて、お待ちしております。 18 制作チーフ 大野史織

劇団綺畸にもTheatre MERCURYにも憧れない

こんにちは、宣伝美術チーフのおいだです。 個人的に、作業場日誌は普段おもてに出ない座組の中の人の考えていることを知る良い機会だと思っているので、なるべく真面目に書くようにしています。面白くはないけれど、真摯に書いているということだけは間違いありません。ですから、タイトルでムッとされた方も是非最後まで読んでやってください。 宣伝美術を考えていく中で、自分が思考停止になっていると思う瞬間があります。正確に言うと、思考停止になっている自分を客観視する瞬間があります。 それは、固定観念に縛られているな、と思う時です。 「ふれろみたいなかっこよさがいいな」「ウェィヴラインみたいなアンニュイさがいい」「砂色の夢の大看板みたいな張り出し具合いいよね」「コタテどうしよう」など。そんなときふと思うのです。 そもそも我々は、なんのために宣伝物を作るのだろうか。 究極的には、宣伝物などいらないのかもしれません。少なくとも、なんのために作ったか考えることなく作った宣伝物に価値はなく、ただそこには「とりあえず期限までに何かを作った」という自己満足しかない。ではなぜ我々は、決まりきった形で宣伝物を作ろうとするのでしょう。 それは多分、楽だからでしょう。何も考えなくてよいからでしょう。 「仮チラ・本チラ・大看板・コタテ・ヒサシ・当日パンフレット」 これを、これまで見た芝居の宣伝物を引き合いに出しながらいい感じに作っていく。そうすれば楽なんです。思考停止でプランを切って、思考停止で塗って、思考停止で入稿して。最低限レイアウトを気にしなければならないが、そんなことは大した問題ではない。ただ既存の宣伝物の逆張りをして、作らなければならないものを作っていく。 そんな宣伝物に、なんの価値があるでしょうか。 今まではそれでよかったかもしれません。少なくとも、疑いはしなかった。でも、今回の公演は、新人公演です。当たり前ですが、自分たち新人しか責任を負う人間はいません。自分たちが適当な仕事をしていても先輩はもう助けてくれないし、それが「自分たちの作品」として評価されます。自分たち新人しかスタ会に参加しないし、自分たち新人しかノルマを払わないし、自分たち新人しか公演のために涙を流すことはできません。果たして我々は、駒場演劇の「伝統」に反しないために高いノルマを払って

天才頼りのポンコツ便り

 作業場日誌では初めまして。18Webの佐藤です。  さて、皆様、最近プリズムの公式アカウント、動き方がアホでは?と思っていらっしゃると思います。暴走したり誤情報あったりお詫びしたり連投したり…謎の自動更新を除き、すべて犯人は私です。 新人公演一発目の記念すべき作業場日誌を催促されるまで忘却の彼方に送っていたのも私です。そう、佐藤はポンコツです。今更言われなくても知ってる?ありがとうございます。  佐藤自身はポンコツなのですが、他のWeb民は優秀です。Slackがとても使いやすくなったのが18の体感としては一番大きいかな?私がツイッターで勝手にばたばたしても落ち着いて解決に導いてくれます。天才ばっかりです。ありがたや…  今後、ツイッターの方でちょっと面白いことがあります。楽しみにしていてください。そしてまた佐藤がポンコツしてたら優しく教えて叱ってください。  色んな意味で、プリズムツイッターから目が離せませんね!  それでは、このあたりで失礼いたします。他セクションの作業場日誌や稽古場日記もお楽しみに!