購入してから1ヶ月にも満たない帽子を東シナ海の彼方に置いてきた

初めての作業場日誌を音響として、2度目はwebとして、そして3度目を小道具として書こうとしている、23代の者です。

お恥ずかしながら日誌のテーマである「原風景」という言葉の意味がやんわりとしか分かっておらず、電子辞書で調べましたら、なんと定義が二つ。横転。フギャー


弊劇団では言葉にならない叫びを動物の鳴き声にして出す、という戯れが一部界隈で流行しているようです。連絡用のSlackにはそのためだけに作られたチャンネルさえあります。内部の者ながら横転ですね。

2回横転して姿勢が元に戻ったので、本題に入ります。
私は情緒が薄くて、内向的でありながらノリで生きているタイプでして、昔からあまり物事について深く考えることがなく、このようなエモいテーマにはそぐわない人間です。なので、一つの風景が強烈な光を放って残るみたいなことはないですね……。

ただ、幼い頃から失敗体験ばかりを記憶する悲しい性であるらしく、自分の場合それは人前に出た時が多くを占めています。
小学生の時やった劇で、頭が真っ白になりセリフを飛ばして長い沈黙を生み出した場面、クラスメイトの前で先生から沢山のダメ出しを受けてマジで消えたいと思った場面、大勢の前の自己紹介にて、これはウケると思って出した話題が全くウケず、真顔の人間だけが並んでいた場面……他にも色々ありますが、その蓄積が一つの大きな負の原風景を創り出し、また更新し続けて、自分のなかに残り続けているのでしょう。

こうして人前恐怖症のまま成長した私は、入舎から現在まで裏方を貫き続けています。もちろん、元から裏方への強い興味があり、表舞台に立つ人を支えることは心から楽しいです。ですが、裏方を貫く理由として先に述べたような「原風景」があることは否めません。

一回ぐらいお芝居と向き合って舞台に立ってみれば、その風景も少しは暖かさを孕んだものになるんですかね。はたまた更に負の方向にベクトルが伸びるだけなのか…。

とにもかくにも、私は今回も非役者ですから、引き続き同期や後輩皆と信頼関係を深め、彼らを支えるだけです。旅行先で出会った帽子とわずか1ヶ月で信頼関係が崩壊し、万物との絆の大切さを身をもって感じている今、より一層そう思います。

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