我が家
こんにちは制作チーフです。
いざ原風景とは?と聞かれると難しいですね。原風景をググってみると人の心の奥にある原初の風景と出ました。原初の風景......日本人なのでこう、パッと思いつくのはやっぱり田んぼとか、山の風景とかですけどよく考えると「私の原風景」ではない気がします。じゃあ何かと言われると、実家から見える景色がそれなんじゃないかな。
家から見えるのは家の前にある坂と、坂を挟んだ向かいにある古いピンクのアパート、そのアパートの横の道を近くの公園に行くために走る小学生。物心ついた時から見ていたその景色が「私の原風景」と呼ぶにふさわしいでしょう。日常すぎて特に気にしてなかったけれど、やっぱり落ち着くし、旅行から帰ったあとに見ると帰ってきた!!って感じがして好きな風景です。ピンクのアパートには小学校の同級生の祖父母が住んでいて、小さい頃の鍵を忘れて家に入れない私の喋り相手になってくれてたなとか、あの家の駐車場で騒いで怒られたなだとか思い出せることは色々あって、実家を出たら今よりももっとこの風景に対して思うことが増えるんだろうなと思います。地元愛とは不思議な物で、そこまで愛が強いわけじゃないと思っていてもドラマとか映画とかで近所の地名が出ると嬉しいし、アド街で近所が取り上げられてると見ちゃう。案外知ってる店が出ないことに驚いて、一位の店が前を通ったことはあるけど行ったことない店だとへぇ〜行ってみるかと思う。けど次の日には忘れてる。地元愛があるんだかないんだかわからないけどなんだかんだ実家を出ることなく、不満は多少あれどまあ概ね満足できる暮らしができているのはいい「地元」なのかなと思います。
いくら好きでいても風景は変わっていて、いつも通らない道を久々に通ると知らない家が建っていたり、母校の改修工事が始まっていたり。私の原風景だって、実はもうピンクのアパートは老朽化で取り壊された。公園になることが決まったそこは更地になっていて跡形もない。それでもやっぱり思い出に残っているのはその建物があった頃で、ふともうその景色が見れないことに寂しさを感じます。寂しいと思いつつ公園が楽しみな自分もいて、人間って薄情かも。
というか私のスマホ、位置情報のバグでアパートを私の住所だと勘違いしてるけど、公園になった後もこのままなのかなぁ。
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