主題歌
中高の頃、僕はものすごくテレビっ子で。
受験勉強をサボって布団の中で、ワンセグでドラマを見るのが好きだったんです。
一つのクールが終わると、次のクールのドラマについてあれこれ語ったりして。
このドラマは視聴率が高そうだとか、あのドラマはキャストが豪華だよねだとか、
興味ないけど1話だけ見てみようかななんて言って、結局最終話まで見ちゃったりするのもお決まりでした。
ドラマを好きな理由のひとつは、主題歌です。
主題歌とドラマの内容がちょっとだけリンクしているのってなんか、よくないですか?
ひとつひとつの話とは直接関係ないけれど、
ドラマを見る前に主題歌を聴くのと、
ドラマを見ながら主題歌を聴くのと、
ドラマを最後まで見てから主題歌を聴くのとでは、
受ける印象が全く違います。それも、面白い。
主題歌をつくるアーティストはいったい何を考えているのか、時々気になったりします。
ドラマ自体がまだ全然できていない中で、内容とゆるくつながっているような曲を作ることは、
いつもの創作とは違う気持ちで取り組むことなのかなあ、と思います。
自分にはメロディを考えることも、
歌詞を考えることも難しいです。
でも、チラシを作ることならできる。
だから僕は、主題歌を書くようにチラシを作りたいなと思っているんです。
まだ見ぬ素晴らしい芝居に思いを馳せながら、
観に行くきっかけとなるよう試行錯誤を繰り返して、
芝居を観てからでないと気づけないちょっとした仕掛けも入れつつ、
観てくれた人の心に残るチラシであることを夢見て、そうしてチラシを作っています。
とはいっても、
今回の『一代記』では、自分がチラシをつくるわけではありません。なによりまだ制作途中です。
けれどいまの世の中でいまのプリズムでしかできない一世一代の演劇のことが記された、とてもいいチラシになると確信しています。
聴くだけでドラマのワンシーンが浮かぶような、素敵な主題歌のように。
SIRUP『LOOP』を聴きながら
18 宣伝美術 おいだ
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