開墾休暇のすすめ

こんにちは〜鞄にきりたんぽを吊るし、家にメタモンを迎え、購入して1か月に満たない帽子を東シナ海の彼方に置いてきた23代の者です。


今回の作業場日誌のテーマが「ラブレター」と聞き、驚きました。なぜなら、引退公演の作業場日誌のテーマが何であれ、私は劇工舎プリズムで出会った方々への愛と感謝を綴った文章、「ラブレター」を書こう、いや書かなければならないと思っていたからです。

 

私は人に直接愛と感謝を伝えるのが得意ではないです。特に前者。9割方心に仕舞われてお蔵入りですね。
個人的なイメージでは愛=スキンシップなのですが、多分私プリの皆さんに、まともなスキンシップをしたことがないのでは…? (私のような人が同期舞監の肩を強めに叩いたり、後輩役チの肩に肘を置いたりしてた光景がフラッシュバックした人々あれは私じゃないペポから

せっかく「友」という字を名前に授かったのに、友愛の能力に乏しい人間に育ってしまい、両親には申し訳ない限りです。(ちなみに「香」の由来は女性らしさらしい。そりゃあ下の名前のイメージがないと言われるわけですわオホホホho

 

作演は、私のような普段愛情をあまり示さない同期にこそ赤裸々な「ラブレター」を書いて欲しかったのか?それとも、「ラブレター」ではなく、それにまつわる思い出とかを綴ったほうがいいのkいやそんな思い出はないのでやっぱ愛の文、書きます

 

 

まずは先輩方へ。

21の先輩は、特に御二方にお世話になりました。

お一方は、引退された後の秋公演にも関わらず、ほぼ毎日調光に来て当時初音響オペだった私に全てを教えてくださいました。音オペ生みの親です。もうお一方は、音響の仕込みとかについて色々教えてくださったのはもちろんなんですが、人見知りの私にロビー番の時たくさん話しかけていただきました。ロビーの雰囲気が良いと小屋入りは楽しいものになるのかも、と思って翌年の夏公でロビーで一人になってた後輩に話しかける、という行動をするくらいには影響を受けました。

 

22の先輩方はスイッチのオンオフの切り替えがすごくて、舞台上で演技していたり、責任ある仕事に向き合ったりされている時はとてもかっこいいんですが、遊びの時は面白いことを言い合ったり、場稽古中謎のダンシングをしたり(動画持ってます)、「ガチの雑談」チャンネルを超充実させたりされていて、とても親しみやすい存在です。そのギャップが好(ハオ)ですね。何人かの方とは気負うことなく一対一で話せて、twitterでは相互フォローもして、引退されてからも交流があり取ろうと思えば連絡も取れるという関係性が私にとっては新鮮で、演劇の世界の横で流れるそういうアットホームな雰囲気もプリズムに入ってよかったなと感じる理由の一つです。

優しく導いてくださり、素敵な戯曲を書いてくださり、代替わりしてからは温かく見守ってくださり、引退後も手伝いなどで関わってくださり、富士急に連れて行ってくださり、そして美味しい油そばの店を教えてくださり、先輩として居てくださってありがとうございます。

 

あ、先輩といえば、今年2月のプロデュースで19代の方とも若干ですが交流があり、実は楽ステ中ある19の役者の方の左目には私が普段使っているコンタクトレンズが入っていた、という裏話も載せときます。

 

次に後輩へ。

私は新歓統括だったこともあり、24代を「人数」でしか見られない時期がありました。人数少なくて一人一人の負担が大きそうで申し訳ないなー、と負い目を感じていました。でも、夏公・秋公での懸命な仕事ぶり、冬に新たな仲間を加えてからの今年3月の新人公演を見て、合宿で24代の一人が同期への愛と感謝を語ってくれたのを聞いて、時が経つにつれ希望と信頼に変わっていきました。人数よりも大切な何かの存在を24に教えてもらい、新歓期から私に取り憑いていた呪いに近いものを解いてもらった気がします。

役者体験会と合宿という公演外のイベントの存在もあって(?)23代と24代はかなり交流も多くて、私も全員とそれなりの関わりを持てたんじゃないか?(あくまで?に留めとくスタイル)と思う。嬉しいですね。24のお陰で、プリズムがもっと好きになれました。ありがとう。引退後は陰ながら応援します。

 

まだ私は対面していない25代の皆さんへ。Slackzoom越しでの様子を見て、皆さんが形作っていく未来が既に楽しみになってます。アッ休部野郎が何をほざいてんねんって感じですね。まずは夏公の小屋入り等で皆さんに会えるのを楽しみにしてます。

 

そして、新公で一緒に小屋入りをした同期13人。

飄々とした姿と堅実な仕事ぶりの裏で、独りで闘い続けてくれた人。

安定した演技を連日披露しながら裏方にも多大な貢献をしてくれた人。

創造性と理想の高さで劇だけでなく周囲の人間に影響を与えてくれた人。

手先が器用で、見えないところでスタッフワークの核になってくれた人。

前向きでプロ意識が高く、劇に気高さと力強さを吹き込んでくれた人。

座組に笑いを、脚本に独自の視点をもたらしプリを愛し続けてくれた人。

不思議かわいい言動と、芸術の才能のギャップで公演を彩ってくれた人。

率先して仕事を引き受けて、座組に思いやりの心を持ち続けてくれた人。

マイペースながら多方面への献身と愛情で、星であり続けてくれた人。

温かみを感じさせる言動と作品で、揺るぎない安心感を与えてくれた人。

自らの演技と明るくチャーミングな人柄で、公演に光を灯してくれた人。

常に小屋で唯一無二の役割を果たし、座組を精神的に支えてくれた人。

普段の言動と作品中の言葉を通じ、一人一人の存在を肯定してくれた人。

同期13人それぞれと思い出があります。一対一でも、数人でも、全員でも。沢山支えてくれて、多くの時間を共にしてくれてありがとう。これからもよろしくお願いします。

 

そして、カスの舞台ヒラである私を助けてくださる他劇舞台ヒラマスターの方々、プリズムの公演に足を運んでくださっている皆様にも、この場を借りて感謝申し上げます。

 

最後に。

私は主宰に就いてしばらく経ってから、自分のプリズムでの存在意義に自信を持てなくなる時期がありました。

世間一般では主宰とは劇団の立ち上げ人であったり、脚本を書く人であったりする表向きの代表者であること、他劇では役者チーフが主宰をやっていること、これらの事実を知っていくたびにネガティブな思考が頭の中を占めてしまっていました。私は物語の解釈も苦手だし、芸術疎いし、本番に弱いから役者に踏み出せないし、よく考えたら裏方志望なのに手先が不器用で、未だに八の字巻きや締め打ちが怪しいし、リーダーシップを取った経験だってほとんどないし皆が演劇を創るにあたり唯一無二の役割を果たしている中で、私はいなくても回っていくんじゃね?こんな人間がなんで劇団の主宰?主宰やってていいのかな?こういう気持ちを持っている時点で主宰として劇団に失礼?少なくとも周囲の劇団員と比べて演劇志向とは言えない自分が主宰であることに葛藤しており、役職捨てて逃げてしまおうかなと思ったこともありました。

でも、プリズムの皆が、私が仕事をしたらいつも褒めて「主宰ありがとう」って声をかけてくれたから、「主宰の主菜」というトチ狂ったチャンネルを楽しんでくれたから、主宰に興味を持ってくれた後輩がいたから、「永遠の主宰」だなんて言ってくれたから。私はまだここにいていいのかな、と思えましたし、この人たちのためにもっと仕事したい、そしてこの先も同じ景色を見たいという気持ちに向けてもらえました。私のような人間にも居場所をくれて、本当にありがとうございます。

 

 

愛の文の内容が、自分じゃなさ過ぎて背筋凍ってます。(背筋凍ったついでに猫背治ってくれ)

と同時にホッとしてます。自分にもまだ友愛の能力、残っているのでは…?

てなわけで、これから皆さん私のことは下の名前で呼んでくれると嬉しいな←

ちと多分田んぼ増えすぎた。一旦開墾はお休みで。

 

本当の最後に愛にまつわる告白を。HUGE LOVEっていうリアクションスタンプを作ったの、私です。

23新公の前からBIG LOVEというスタンプはあったのですが、私が勝手にHUGEに昇格させました♡

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