手紙とは

みなさん、おはようございます、こんにちは、こんばんは。元小道具チーフです。

今回はテーマが「ラブレター」とのことですが、あいにく私は恋愛に関するラブレターを書いたことも貰ったこともないため、私自身が直近で書いた手紙についての話をしようと思います。導入がへたっぴ。

⚠︎そこまで重い話ではありません、たぶん。

私が一番最近に書いた手紙は先月亡くなった祖父に宛てたものです。

ーーーここからは長い前置きなので読み飛ばしても大丈夫ですーーー

祖父は3月に倒れてから、落ち着いたらお見舞いに行こうねなんて話しているうちに容体が悪化しました。
そのため、ちょうど1ヶ月程前にまだ意識があるうちに、とお見舞いに行きました。そこでの祖父は、2本の点滴と酸素マスクに繋がれ、瞳孔は開いていました。その様子を見た私は泣いて、さらに握った手は私よりも強く握り返してきたのでまた泣きました。
そんなことがあってから数日後、祖父は亡くなりました。亡くなったと連絡が来た時は外にいたのもあり涙は出ませんでした。そしてあっという間に火葬の日程が決まりました。
家に帰ると母から祖父宛に手紙を書こうと言われました。私はあまり乗り気ではありませんでした。空にいるなら念じれば想いは届くと思っていたし、ちゃんとした手紙なんて小学生以来書いていなかったからです。
その2日後、私は入浴中にふと祖父との今までのことを思い出し、もうこの記憶が新しくなることはないことを実感し、泣きました。(ただ、お風呂での涙は涙にカウントされないというのを見たので泣いていない換算)
そしてお風呂から上がった後、勢いで母から渡されていたレターセットを使い手紙を書き始めました。思い浮かんだ今までの出来事や気持ちをただ書き連ねていって、書き終わると便箋5枚くらいになりました。
そうして火葬当日になりました。棺に手紙を入れる時には「みんな何書いたんだろう」とか「文に香りをしたためるみたいに香水でもつければよかったなあ、五感の中で嗅覚の記憶が最後に残るらしいし」などと考えていました。そのうち、手紙は祖父と一緒に火葬されました。

ーーーここまでが前置きですーーー

燃やされた手紙は煙になった訳ですが、煙はせいぜい屋根の少し上までしか届きません。ですが、煙のその先水蒸気であれば雲に届くのではないでしょうか。そして、祖父は気体になった手紙を読んでくれたと信じています。
手紙は、どんなものでも送り先への愛と読んでくれるという信頼がないと書けないと思います。このデジタル化社会の中わざわざ紙と筆記用具で文字を書き、さらに返事が来ないと届いたのかもわからない。告白するための手紙であっても、それをちゃんと読まず晒しあげて笑いものにするような人には渡さないのではないでしょうか。
手紙は、全て愛と信頼からなるラブレターなのだと思います。

みなさんにもラブレターを送れる相手がたくさんできますように!

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